トップページ > 看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN) > 2016年12月 第192号

ヘッドライン ... このニュース記事は、EPA(経済連携協定)及び、外国人看護師・介護福祉士に関する全国ニュースをダイジェストでまとめたものです。

介護現場の外国人材、技能実習制度で受入へ − 関連法案が成立(2016/11/21 医療介護CBニュース)

外国人が日本国内で働きながら技術を学ぶ「技能実習制度」の運営に関する法案が18日、参議院本会議で可決・成立した。これを受け、政府は法律の施行に合せて同制度の対象職種に介護を加えるための準備を開始した。同法は早ければ来年に施行される見通しで、近い将来、新たな枠組みで来日し、介護の現場で働く外国人材が増えることが予想される。

「外国人技能実習制度」は、開発途上国への国際貢献として実施されている事業。今年6月の段階で、この枠組みによって約21万人が来日している。

ただし、この制度で来日した後、国内で失踪する外国人も多く、法務省によると、2011年から15年までの間で計1万7755人が失踪した。その多くが不法滞在者になっているとの指摘もある上、実習生が不当に安い給与で働いているとの指摘もある。

今回、成立した法律は、こうした課題を解決するためのもの。具体的には、認可法人として「外国人技能実習機構」を新設した上で、実習を行う事業所や監理団体への管理を強化するほか、実習生に対する相談・援助を行う。一方で優良な実習を行う事業所などに対しては、受け入れ期間を現行の3年から5年に延長する内容も盛り込まれた。同法は公布後1年以内に施行される予定だ。

■在留資格に「介護」が追加

また、現場で働く外国人材を確保するため、在留資格に「介護」を加えた「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案」も、18日に可決・成立した。国内で学び、介護福祉士の資格を取得した外国人が対象となる。

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外国人介護職 門戸を拡大するだけでは (2016/11/20 西日本新聞)

介護現場で働く外国人の大幅増につながる関連2法が参院本会議で可決、成立した。来年施行され、受け入れが始まる見通しだ。

厚生労働省によると、2025年には約38万人の介護職が不足するという。人材確保は急務だが、途上国の人々を「廉価な労働力」と見なすような安易な人材活用は許されない。受け入れ環境の整備を丁寧に進めることが肝要だ。

経済連携協定(EPA)でフィリピンなど3カ国から受け入れた介護人材はまだ約2700人にとどまっている。期限内に国家資格を取れずに帰国する人が多く、要員確保の効果は乏しい。今回成立した改正入管難民法は、在留資格に介護を加える。介護福祉士の資格取得者が対象だ。専門知識を持つ外国人に、介護職の門戸を広げることは歓迎したい。生活全般にわたる多様な支援態勢を整えることが大切だ。

もう一つは、新法の外国人技能実習適正化法である。

外国人技能実習制度は農業や機械加工などの職種で外国人を受け入れ、技術移転で途上国を支援するのが本来の狙いだ。しかし、違法な長時間労働や賃金の未払いが多発している。国内外から強い批判を浴びてきた。

適正化法は、外国人に対する人権侵害に罰則を設け、受け入れ先への監督を強化する内容である。

同法施行に合わせ、政府は受け入れ職種に介護を加える方針だ。人を相手にする職種での受け入れは初めてとなる。言葉の壁による現場の混乱や介護の質の低下を懸念する声がある。一定の日本語能力を受け入れ要件にすることは必要だろう。

介護分野で技術移転を具体的にどう進めるのか。不適切な受け入れとならないように国はガイドラインを示すべきだろう。介護職不足の最大の原因は、全産業平均より大幅に低い賃金にある。処遇改善を置き去りにして外国人で補うには限界がある。

国内外から優秀な人材を集めるためにも、日本の介護職を魅力ある仕事に変えていく必要がある。

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介護に外国人受け入れ拡大へ2法が成立 (2016/11/18 読売新聞)

深刻な介護人材の不足に対応するための二つの法律が、18日、参院本会議で自民、公明、民進各党などの賛成多数で可決、成立した。

来年からは介護現場における外国人の受け入れが増えると予想されるが、介護の質の確保など課題も残る。

成立したのは技能実習適正実施・実習生保護法(技能実習法)と改正出入国管理・難民認定法(入管法)。技能実習法は、外国人技能実習制度の対象職種に「介護」を加えるのに備え、実習生の受け入れ団体や企業の指導・監督を厳格化する内容。認可法人「外国人技能実習機構」を新設するほか、実習生のパスポート取り上げなどに対する罰則も規定。受け入れ団体も許可制とする。技能実習制度では、違法な長時間労働やパスポート取り上げなどが問題化しており、規制を厳しくすることにした。法務、厚生労働の両省は、来年の技能実習法施行と同時に、技能実習の職種に介護を加える共同省令を定める予定で、対人サービスの追加は初となる。

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外国人技能実習「介護」対象へ 訪問系は受入不可 (2016/11/11 シルバー産業新聞)

「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案」と「出入国管理及び難民認定法」の改正案が10月25日に衆議院本会議で可決された。今国会で成立する見通しになった。技能実習制度適正化法案の成立後は、外国人技能実習生を受入れる対象職種に「介護」が追加される。これまで外国人介護人材の受入れはEPA(経済連携協定)の枠組みに限られていたが、今後は技能実習制度にも広がる。介護現場での外国人人材の活用にさらに一歩踏み出す形だ。

外国人技能実習制度は途上国への技能移転という本来の目的からかけ離れた、「安価な労働力を確保する手段」として利用されるケースも多いと批判の声があがっている。今回の法案は、管理団体・実習実施者の実地検査などを担う「外国人技能実習機構」の新設や、管理団体の許可制、実習実施者の届け出制導入などを柱に制度の適正化を図る。一方、これまで最長3年だった実習期間を優良な実習実施者・管理者には4〜5年目の技能実習の実施を認める拡充策も盛り込まれている。

■介護実習生には入国時から日本語要件も

技能実習制度に介護分野を追加することは、介護が単純な肉体労働とみられることによる、介護職員の処遇悪化やサービスの質低下などの指摘がある。厚生労働省の「外国人介護人材受け入れの在り方検討会」では、そうした懸念を踏まえ、昨年2月の中間まとめで介護分野の要件の骨子を示した。

実習生を受入れることができる実習実施者は設立3年以上で、介護福祉士国家試験の受験資格要件で、介護の実務経験として認められている類型の施設・事業所。訪問系サービスは適切な指導体制の担保が困難などの理由から対象から外す。指導に当たる技能実習指員は介護福祉士の資格取得者が適当とした。

技能実習制度では、実習生の受入れ人数の上限は、常勤職員総数50人以下の場合は3人で受入れが認められているが、介護分野では適切な体制を担保するため、常勤職数の10%までと固有の上限を設定する。業務内容や範囲も整理し、身体介護を実習計画のおおむね半分以上とする必須作業に位置付けている。

技能実習生の要件には、一定以上の日本語能力を求める。入国時には日本語能力試験の「N4」、実習2年目に進むためには「N3」レベルの習得が必要となる。同制度で実習生に日本語能力を要件に課すのは介護分野が初めて。 また入管難民法の改正では、介護福祉士の国家資格を取得した外国人留学生が卒業後も国内で介護就労ができるよう在留資格を与える。

両法案とも交付から1年以内に施行される。 15年10月時点で、EPAにより入国した護福祉士候補者は累計で2,106人。そのうち国家試験に合格し、介護福祉士として日本で就労するのは249人。このEPA介護福祉士は来年度にも、訪問系サービスに従事できるようになる。25年に38万人が不足するといわれる介護職員確保のため外国人介護人材の活用に舵を切りだしている。

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