トップページ > 看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN) > 2016年8月 第188号

ヘッドライン ... このニュース記事は、EPA(経済連携協定)及び、外国人看護師・介護福祉士に関する全国ニュースをダイジェストでまとめたものです。

介護、人材確保の壁高く 外国人の受け入れ、期待も(2016/6/30 朝日新聞デジタル)

兵庫県宝塚市の特別養護老人ホーム「宝塚ちどり」。イスラム女性のスカーフ「ジルバブ」を頭にまとったインダ・プジャニンルムさん(27)は、慣れた手つきで利用者の食事を介助していた。

「お風呂に入ったから眠いですよね。でも、ご飯。きょうは好きなお魚はないけど、甘い物はあります。ブドウゼリー食べます?」 利用者の生活習慣や好みも把握しており、流暢(りゅうちょう)な日本語で話しかけた。

インダさんは経済連携協定(EPA)に基づく介護福祉士の候補生として、3年前にインドネシアから来日。働きながら勉強して原則4年目に受ける国家試験に合格すれば、介護福祉士として日本で働き続けられる。利用者は「とにかく優しい」、一緒に働く日本人職員は「職場の戦力」と、施設内での評判は高い。

苦労もあった。インドネシアで1年半、日本語学校などに通って日常会話ができるようになってから来日したが、関西弁が分からなかった。漢字の多い介護の専門用語にも戸惑った。

施設側は、ラマダン(断食月)になると体力面を考慮して入浴介助を免除。住居も提供し、週1回は業務の一環として試験対策の学校に通ってもらっている。

候補生の受け入れ費用は時給換算で1500円程度になり、負担は軽くない。それでも施設長の浜田和則さん(52)は「将来を見据えた優秀な人材の確保」として、受け入れを決めた。

新聞に折り込み広告を出せば1週間ぐらいで応募がきた時期もあったが、ここ数年はまったく集まらない。兵庫労働局によると今年4月の「介護サービスの職業」の有効求人倍率は2・81倍まで上がっている。

高齢者が増え続けるなか、介護の人材不足はますます深刻になる。2020年代初頭には約25万人、25年度には約38万人が不足すると推計されている。

そこで注目されているのが08年に始まったEPAによる外国人の受け入れで、これまでにインドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国から2千人超が来日した。ただ、毎年受け入れる上限が決まっており、多く集めることは難しい。

そのため、政府は技能実習制度という別の枠組みで来日する外国人に介護を担ってもらう案を検討。1993年に国際貢献を目的に始まった制度で、特別な資格はいらず、農業や建設業などの分野ですでに約19万人が働いている。

しかし、失踪や労災事故といった問題が絶えず、「対人サービス」の介護に広げることへの懸念も強い。浜田さんは「人材確保のチャンスと期待してはいるが、最低限、日本の職員と意思疎通ができる会話力を身につけて来日できるようにしてほしい」と話す。

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高齢者4人に1人 少子化問題解決が急務だ (2016/7/1 琉球新報)

2015年の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合(高齢化率)は1920年の国勢調査開始以来最高の26・7%となり、初めて高齢者が4人に1人を超えた。全都道府県で高齢者人口が15歳未満人口を初めて上回った。

13年度社会保障給付費は約111兆円で、毎年1兆円以上膨らんでいる。1965年には現役世代約9人の負担で高齢者1人を支える「胴上げ型」だったが、3人弱で支える「騎馬戦型」となり、2050年には1人で支える「肩車型」が予想されている。

60年には高齢化率約40%と予測されている。現役世代1人が複数の高齢者を支える事態になれば、支えることは難しい。社会保障制度の破綻は何としても避けねばならない。年金や医療、介護、子育ての財源をどうするのか。国民全体で真剣に考えることが求められる。政府と各自治体は「超少子・超高齢社会」への対応に注力し、実効性ある対策を早急に講じたい。

高齢化率を低下させ、いびつな人口構成を変えるには少子化問題を解決することが急務だ。

女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を示す合計特殊出生率を見ると、15年は1・46でしかない。2・07を下回ると、人口が減少に向かうとされる。現状は「人口減少社会」だが、このままでは「人口急減社会」になりかねない。

低出生率の要因の一つは、結婚した夫婦が安心して子育てできる環境にないことがある。保育所の待機児童問題など、子どもを産みたくても産めない環境を改善しなければならない。

人口の首都圏集中も是正したい。地方から首都圏に人口が流出しているが、東京では子育て世代の女性の多くが保育所入所や求職が難しいことなどから、出生率は1・17と全国で最も低い。政府は今こそ、中央省庁の地方移転によって地方への移住を促すことを真剣に考えるべきだ。

現役世代の社会保障費負担は今後、さらに重くなることが予想される。

政府は増え続ける社会保障費の財源として消費税増税を挙げている。だが、消費税は低所得者ほど負担感が増す逆進性があり、社会保障費の財源として適当ではない。

法人税実効税率の段階的引き下げの見直しや5兆円を超す防衛予算の縮小、税金の無駄遣いの解消、行政改革に取り組み、社会保障費の捻出に知恵を絞るべきだ。

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フィリピン人介護士誕生 小田原の特養ホーム職員・ディッキーさん (2016/7/17 東京新報)

小田原市酒匂の特別養護老人ホーム「ジョイヴィレッジ」で働くフィリピン人男性トーレンティラ・ディッキー・カンサナさん(27)が、第二十八回介護福祉士試験に合格した。フィリピン人の合格は県西地域で初という。施設側は「外国人スタッフの励みになる」と期待している。

ディッキーさんは日本で介護の仕事をするため、ミンダナオ国際大社会福祉学部を卒業後、2011年に来日。半年間の日本語研修を経て、特養ホームで介護の仕事をしながら、受験勉強してきた。

「読めても意味が分からない漢字もある」と、昨年は不合格。在留期限からラストチャンスとなった今回の試験では、家庭教師をつけるなど施設側の強力なサポートもあり合格した。

「八十代でも歩き回る人が多く、日本の高齢者の元気さに驚かされる。『外国から来てえらいね』と喜んでくれるのがうれしい。後輩の手本になりたい」と話す。雪が好きで母国の妻との間に授かった長男(八カ月)を「ザック・ユキヒロ」と命名した。合格を受け、本国から妻子を呼び寄せ一緒に暮らすという。

小田原市で初となるフィリピン人介護福祉士の誕生に、加藤憲一市長も「皆さんに手伝ってもらわないと日本の介護は厳しい」と期待を寄せた。

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「日本で介護学べ、喜び」 ベトナム人研修生が知事を訪問 (2016/7/18 中日新聞(岐阜))

七月上旬から県を訪れ、日本の介護技術を学んでいるベトナム人研修生の一行が、県庁に古田肇知事を訪問した。

研修生は、同国の看護師や、看護師を養成する大学の教員と学生らで、二十〜四十代の男女二十四人。国際協力機構(JICA)の技術協力事業により、一カ月の日程で来県した。関市の中部学院大で講義を受けた後、八月上旬まで同市や岐阜市などの老人福祉施設や病院で実習する。

研修生はこの日、尾関健治関市長、片桐多恵子・中部学院大短期大学部学長らとともに知事を表敬。古田知事は「日本式のきめ細かい介護や看護を学び、ベトナムで立派な看護師になってください」と励ました。

研修生を代表してあいさつした大学教員チャン・ティ・キムさん(27)は「日本の看護、介護を学べてうれしい。日本の伝統文化や人々との触れ合いを通じ、素晴らしい体験にしたい」と話した。

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看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN)2017年 1月〜11月号

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