トップページ > 看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN) > 2015年3月 第171号

ヘッドライン ... このニュース記事は、EPA(経済連携協定)及び、外国人看護師・介護福祉士に関する全国ニュースをダイジェストでまとめたものです。

外国人看護師・介護士候補者の滞在1年間延長を閣議決定(2015/2/24 産経新聞)

政府は24日の閣議で、経済連携協定(EPA)に基づいて来日したインドネシアとフィリピン出身の看護師・介護福祉士候補者の在留期間を特例で1年間延長し、国家試験を再受験できるようにすることを決めた。

対象は平成24、25年度に両国から来日した看護師・介護福祉士候補者約390人のうち、在留期間中に国家試験に不合格となったものの、試験の成績など一定の要件を満たしている候補者。引き続き病院や介護施設で就労や研修を続けながら、再受験を目指せるようにする。

協定は日本の在留期間について看護師が3年、介護士が4年と規定し、期間中に国家試験に合格できなければ帰国しなければいけないとしている。ただ、試験の合格率が低調な上、両国政府が延長を求めていたことから、それぞれ延長を決めた。

EPAに基づいて両国からこれまでに来日した候補者は約2200人。25年度の合格率は看護師10・6%、介護士36・3%と低迷している。

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介護職「30万人不足」 厚労省、2025年度時点の推計示す(2015/2/16 日本経済新聞)

厚生労働省の推計によると、介護に携わる職員の数は高齢化がピークを迎える2025年度時点で約30万人不足する見通しで、同省は2015年2月13日、介護職員の確保に向けた対策を自民党の関係会議に示した。日本経済新聞電子版が同日付で報じた。すでに決めた介護職員の賃上げに加えて、若手が辞めないよう企業内保育所での子育て環境を整えるほか、いったん辞めた介護スタッフの職場復帰の仕組みづくりや、介護未経験の高齢者に研修を施すなど、介護職に参入しやすいような促進策を15年度からはじめる。

厚労省が示した25年度時点の介護職員の需給推計では、必要な職員数が248万人に対して、確保できる職員数は215万人にとどまる。介護職員は、2013年度で非常勤も含め約177万人。仕事の労力が重い割に賃金水準が低く、慢性的に人手不足が続いている。

一方、介護が必要な高齢者は、軽度の人も含め約564万人。団塊の世代が75歳以上になる25年度にはさらに膨らむ。

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外国人介護士に在留資格…「5年以内」で検討 (2015/2/2 読売新聞)

法務省は、日本で介護福祉士の国家資格を取得した外国人が、そのまま日本の介護の現場で長期間、 働けるよう法整備する方針を固めた。

政府はすでに、2016年度から「外国人技能実習制度」でも技能を学ぶ実習生として介護人材を受け入れる方針を決めている。

介護人材は、団塊世代が全員75歳以上となる25年度までに約30万人不足する見通しで、人材不足を外国人人材で補う狙いがある。

政府は今国会に、外国人が日本で働きながら暮らすための在留資格の一つに、「介護」を新設することを柱とした出入国管理・難民認定法(入管難民法)改正案を提出する。現在の在留資格は、経営者や医師、弁護士らを対象とした「投資・経営」「法律・会計業務」「医療」など16種類だ。いずれも専門的・技術的な高度人材との位置付けで、今回は、介護福祉士も高度人材の一つとして認定することとした。

法務省は、介護の在留期間について、5年以内を軸に検討している。在留期間は更新が可能で、違法行為などがない限り、事実上、日本で働きながら永住することが可能になる。

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在留資格に「介護」創設 外国人材待遇に課題 (2015/2/3 読売新聞)

政府は、日本で介護福祉士の国家資格を取得した外国人が、日本の介護現場で働けるようにするため、新たな在留資格「介護」を設ける。しかし、日本で介護人材の養成校に通う外国人留学生の数はごく限られている。新資格を作ったとしても、高い学費や卒業後の低賃金などがネックになるとみられ、政府の狙い通りに介護現場で働く外国人材を増やせるかどうかは見通せない。

日本介護福祉士養成施設協会(東京)が昨年4月、国内の大学や専門学校など国指定の全養成校(約380校)を対象に調べたところ、今年度入学した留学生はわずか59人だった。回答率は72%。協会は「未回答校を含めても、今年度入学した外国人留学生は、全国で100人に満たないはず」と分析する。

これまでは外国人が養成校で介護福祉士の資格を取得しても、介護福祉士として就労するための在留資格がないため、卒業後に日本国内で働くことはできなかった。

介護の在留資格が創設されれば、留学生は増えていく見通しだ。

ただ、養成校の学費は、年に約100万円かかるとされる。卒業までには大学で4年、専門学校で通常2年通う必要があり、留学生にとって金銭的な負担は大きい。

また、公益財団法人「介護労働安定センター」の調査によると、介護福祉士の平均月額賃金は約23万7000円。関係者の間には「仕事のきつさの割には、他業種に比べて高いとは言えない」との指摘もあり、協会は留学生対策として、「介護現場の処遇改善や、学費補助などの対策が必要だ」と訴えている。

政府は、新たな在留資格「介護」を設けるため、出入国管理・難民認定法(入管難民法)改正案を今国会に提出する。在留期間は5年以内を軸に検討しており、更新は可能となる。

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介護現場に外国人実習生 質の確保や日本人待遇で課題 (2015/2/1 読売新聞)

厚生労働省は、人手不足が深刻な介護分野を外国人技能実習制度に加える方針を決めた。2016年度に受け入れが始まる見通しだ。実習生に求める日本語能力の要件が、当初より引き下げられるなど、人材の質より人手の確保を優先する関係者の思惑が垣間見られた。実習制度は「低賃金労働を受け入れる仕組み」との批判が根強く、介護のレベルや日本人職員の待遇が低くならないよう、国の対策が求められる。

―一変した議論

「これまでの話と違う……」。1月26日、制度の拡大を議論してきた有識者検討会で、厚労省が示した報告書案に、委員の一人がうめいた。実習生に求められる日本語能力のハードルが引き下げられたからだ。「入国時、(日本語能力試験の)N4程度を要件に課す」。報告書案には、こう記されていた。

同制度では初の対人サービスとなることから、同省は日本語能力を受け入れの要件とすることを提案。昨年11月の検討会で、入国段階の条件として、5段階からなる同試験のうち、上から3番目の「N3」を示した。介護業界では、実習制度に先立ち、経済連携協定(EPA)という別の枠組みで外国人を受け入れており、調査に回答した施設の9割が、現場で必要な日本語レベルはN3以上、と答えたためだ。N3合格者の半分以上は日本語の簡単な指示を理解できるが、その下のN4だと半分以下とされ、調査で「N4でいい」と答えたのは1割だった。

ところが1月下旬になり空気が一変。「N3だと受け入れコストが高い」などの声が相次ぎ、「N4」が要件になった。

―"量"を優先

EPAは母国の看護師資格などが必要で、来日後も介護福祉士の試験をパスしなければならず、条件が厳しい。与党関係者は「EPAより要件の緩い実習生を解禁する目的は、人手不足を補うこと。『ハードルが高いと、人が来なくなる』と関係者に助言した」と明かす。検討会の委員の一人は「人手がほしい一部業界の要望に応じて、与党が動いた。厚労省もその意向を無視できなかった」という。

実際、介護の人手不足は深刻だ。昨年の介護サービスの有効求人倍率は2.22倍で、全職業の0.97倍を大きく上回る。25年度には、介護職員は約30万人不足する見通し。平均賃金が月約22万円と全産業平均より10万円少ないことが原因だ。関東のある施設長は「職員が足りず、事業縮小を考えている施設もある。日本語が分からなくても、シーツ交換や掃除の人手があれば助かるという施設は多い」と業界の苦しい内情を語った。

―広がる懸念

しかし、今回の国の方針には、介護の質などをめぐり、関係者の間で懸念が広がっている。

介護職員は、利用者やその家族のニーズをくみ取ることが求められる。「人の命を預かる仕事。事故やあつれきが心配だ」「エリートが来るEPAでさえ、指導する日本人職員の負担は大きい。現場の苦労が増すだけだ」という声が出ている。

また、賃金未払いなどのトラブルが絶えず、「低賃金の単純労働を受け入れるための方便」と批判される実習制度が活用されることで、日本人の賃金が上がらなくなる心配もある。

日本介護福祉士会(東京)の石橋真二会長は「安い労働力が参入することで、日本人職員の賃金の低下を招き、人材不足が深刻化する恐れもある」と指摘。実習制度に詳しい指宿昭一弁護士も「根底に『安く働いてくれる日本人が足りないから外国人で埋めよう』という発想がある。劣悪な労働条件を温存させることにもなりかねない」と話す。

関係者は「将来的には、受け入れ人数を数万人規模まで増やしたい」と意気込むが、それだけで人手不足を補うのは難しいとみられる。淑徳大の結城康博教授(社会保障論)は「外国人は人手確保の切り札にはならない。介護の主な担い手は日本人であることに変わりはなく、給与の引き上げなど職場環境を整えることが、打開策の本丸だ」と話している。

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人材巡り世界的な争奪戦も 欧州でも人手不足が深刻化(2015/2/1 読売新聞)

労働政策研究・研修機構によると、欧州でも介護の人手不足が深刻化しつつあり、今後、介護人材を巡って、世界的な争奪戦が起きるのは必至という。

高齢化に加えて、24時間型在宅サービスなど高まるニーズに、国内労働力が追いつかないため。西欧各国は1990年代以降、旧東欧諸国などから外国人の受け入れを進めてきた。英国では介護労働者の約5人に1人が外国人だ。ドイツでは30年には3万人が不足すると推計しており、アジアの国々に人材を求める動きが強まっているという。

同機構の天瀬光二国際研究部長は「人材の不足は日本だけの問題ではない。きちんと介護技術を学べて、語学力も身につけられるなど、外国人にとって魅力ある職場をつくらないと、外国人に来てもらえなくなる」と話している。

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看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN)2017年 1月〜11月号

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