トップページ > 看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN) > 2014年12月 第168号

ヘッドライン ... このニュース記事は、EPA(経済連携協定)及び、外国人看護師・介護福祉士に関する全国ニュースをダイジェストでまとめたものです。

介護現場で働く外国人、受け入れ実態は?−厚労省が施設側からヒアリング (2014/11/27 キャリアブレイン)

技能実習制度などを通じた外国人介護人材の受け入れを議論する検討会が20日、東京都内で開かれた。厚生労働省は、EPA(経済連携協定)の枠組みで受け入れている外国人の介護福祉士候補者らの就労状況などを把握するため、受け入れ施設の担当者らからヒアリングを行った。その中では、インドネシア人などは利用者の気持ちに配慮するといった力が日本人より高いという意見があった一方、介護記録の作成や職員間の申し送りなど、高度な日本語能力が求められる業務は任せにくいという声も上がった。

この検討会は、6月に閣議決定された「日本再興戦略」で、技能実習制度の対象職種に介護分野を追加することについて、年内をめどに検討して結論を得るとの方針が示されたことを受けて設置された。外国人を受け入れる現行制度は、技能実習のほかEPAがあり、これに基づいて特例的に3か国(インドネシアとフィリピン、ベトナム)から介護福祉士候補者を受け入れている。先月1日の時点で、介護福祉士候補者595人と国家試験合格者203人が就労中だ。

この日のヒアリングには、候補者らの受け入れについて施設側と調整を行う公益社団法人国際厚生事業団(JICWELS)も出席した。JICWELSの担当者は、食事や移動、排せつの介助などの業務には就労1年目から大半が携わっている一方、介護記録の作成や申し送り、レクリエーションの実施などの業務は就労3年目になっても、従事率は6-7割にとどまるという現状を説明。また、施設が候補者らを受け入れるには、日本人と同等以上の報酬を支払うという要件があることも示した。

2008年度から計6人の候補者らを受け入れてきた社会福祉法人不二健育会(東京都板橋区)の担当者は、「自国では大家族で育ってきた人も多いためか、利用者を家族のように思いやって接している」と述べ、候補者らのコミュニケーション能力を高く評価。また、当てはまる項目に丸を付けるだけで申し送りができる書類を候補者らのために作ったところ、日本人職員にも分かりやすく好評だったことから定着したといった業務改善事例も披露した。

同じく候補者らを受け入れてきた社会福祉法人青森社会福祉振興団(青森県むつ市)の担当者も、候補者らのコミュニケーション能力は日本人よりも高いとし、「日本語能力が劣っている分、利用者に笑顔を見せたり目線を合わせたりするといった介護の基本を身に付けている」と分析。また、利用者やその家族らに対し、候補者らを受け入れたことによる影響を聞くと、外国人への偏見は見られず、候補者らを食事に招待してくれるなど周辺住民も好意的な反応が大半だったという。

一方で、不二健育会の担当者はマイナス面として、「介護福祉士の合格者であっても、介護記録の作成など高度な日本語能力が求められる業務は任せにくい」という実態を明かし、今後は合格後の教育支援が課題だとした。青森社会福祉振興団の担当者も、「合格後も一定の期間働いてもらえると期待していたものの、結婚などの理由で帰国してしまう人もいた」と述べ、現場の悩みを訴えた。

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高齢化社会の支え期待 職場の風土変える効果 千葉県内2病院も東南アジアから 外国人看護師の受け入れ進む (2014/11/16 千葉日報)

急速に高齢化する日本社会を支える看護師は、高まるニーズに人材供給が追いつかず、外国人の受け入れが進む。言葉の壁を乗り越えた有能な人材は日本人に刺激を与え、職場風土が変わる相乗効果が生まれている。

袖ケ浦市の袖ケ浦さつき台病院。ベトナム人男性2人が看護師を目指し8月から猛勉強中だ。インドネシア、フィリピンに続くベトナムと日本との経済連携協定(EPA)に基づき今年から受け入れが始まった。

「日本で働き看護技術を学ぶのが目標。来年2月の試験に合格したい」とグエン・ソン・ハーさん(27)。義務付けられた来日前1年間の日本語研修を受けてきたが、たどたどしさは否めず、講師は「日本国外での研修には限界があり会話力が足りない」と手厳しい。

−離職が減る 同病院企画管理室の矢田高裕室長は「日本語のほとんどできない人に日常生活から教えるのがEPAの現状。施設側の負担が重すぎる」と事業のあり方に不満げだ。

それでもEPAの看護師養成事業に参加したのには理由がある。ほかの病院などと1994年から独自にベトナム人看護師の養成事業を行い、女性計10人を受け入れた。その経験から、労働力の確保だけにとどまらない効果を実感している。

「閉塞(へいそく)感を打破するパワーをもらった」と、同僚看護師の藤田さやかさん(41)は強調する。10人は母国で医師を目指していた人も多く、日本の看護学校などに3、4年留学して日本人と同じ条件で国家試験をパス。日本人に漢字を教えるなど、語学力も高かった。

重症患者がいる急性期病棟などでバリバリ働き、しっかり休んでベトナムへ帰省する。彼女らの影響で日本人も長い休暇を積極取得するようになり、結果として離職が減った。「一人一人の事情を理解して休みやすい空気をつくれた」と藤田さん。矢田室長も「日本人と外国人がお互いに成長していく、良い循環になっている」と話す。

−育休も取得 千葉市の柏戸病院は既に長くベトナム人看護師を定着させている。女性のディン・ティ・チュクさん(34)は勤続11年目を迎え、育児休業中のもう1人も9年目だ。

3年前に永住権を得たチュクさんは夫と子ども2人の4人暮らし。育休を2度利用し、今は保育料補助などを受ける。勤務時間についても「残業が少ないのでとてもありがたいです」とチュクさん。荻野絹子看護部長は「2人は欠かせない戦力。大事なスタッフが働きやすい環境を整えていきたい」と力を込めた。

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外国人受け入れ、介護職イメージ低下回避を−厚労省、検討時の留意事項など提起 (2014/10/30 キャリアブレイン)

技能実習制度などを通じた外国人介護人材の受け入れを議論する検討会の初会合が30日、東京都内で開かれた。厚生労働省は外国人を受け入れる現行制度として、EPA(経済連携協定)と技能実習があることを挙げ、日本語能力のあり方や利用者に不安を与えないために配慮するといった今後の議論の方向性を提起。また、介護職に対するイメージ低下や、日本人労働者の処遇・労働環境の悪化を招かないよう配慮することも求めた。

この日の検討会では、厚労省の担当者が、EPAと技能実習制度の仕組みや他職種における活用状況などを説明。介護分野については、EPAに基づく介護福祉士候補者の累計受け入れ人数が1500人を超えていることや、今年10月の時点で候補者595人と介護福祉士の合格者203人が就労していることを明らかにした。

また、検討を行う際の基本的な考え方として、厚労省は、経済活動の連携強化を目的として特例的に受け入れるEPAや、日本から相手国への技能移転、資格を取得した留学生への在留資格付与の項目を挙げ、「各制度の趣旨に沿って議論を進める」との方向性を提示。検討時の留意事項として、介護職に対するイメージ低下や、日本人労働者の処遇や労働環境が損なわれないことを挙げた。

さらに、EPA介護福祉士候補者などの受け入れは、「労働力不足への対応ではなく、二国間の経済活動の連携強化の観点から、制度の趣旨や外交上の観点に十分配慮する必要がある」と指摘。技能実習制度への介護分野の追加については、▽移転される技能の内容▽実習生の処遇▽EPA介護福祉士候補者の受け入れを通じて得た経験の蓄積の活用―などを主な検討事項とすることを提案した。

厚労省の提案に対し、委員からは「介護現場の人のいないところで、十分な教育ができるのか」「やり方によっては、優秀な人材が来てくれる」といった意見が出た。

介護分野の外国人労働者の受け入れをめぐっては、6月に閣議決定された日本再興戦略(改訂2014)で、技能実習制度の対象職種に介護分野を追加することについて、年内をめどに検討して結論を得るとの方針を明示。このため、検討会では今後、在留資格や技能実習について議論した上で、12月中に中間取りまとめを行う方針だ。

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技能実習制度の拡充案を検討 介護など外国人受け入れ拡大へ (2014/10/30 日本経済新聞)

厚生労働・法務両省は外国人技能実習制度の拡充を検討する有識者懇談会を、11月に立ち上げる。同制度での外国人の受け入れ対象を介護や自動車整備など5職種程度広げることや、賃金未払いなどの不正を防ぐ管理監督を強める具体策を、年内に詰める。介護では介護福祉士の資格をとった外国人の就労も認める方向で、来年の通常国会に関連法案を提出する。

外国人技能実習制度は新興国への技術移転を目的とし、現行68職種で実習生を受け入れている。深刻な人手不足や今後の人口減少をにらみ、外国人活用を求める声は強い。特に介護の職員数は、2025年時点で必要な約250万人に対し直近の数で約70万人不足している。そこで政府は6月にまとめた成長戦略に技能実習制度の拡充に向けた見直しを盛り込んだ。

来月から年内3回程度を予定する有識者懇談会では、対象職種の拡大や、実習期間を現行の3年から5年に延ばすことなどの拡充策を検討。併せて、新法に基づく不正取り締まり機関の設置など管理強化策もまとめる。

介護については、30日に立ち上げた厚労省の検討会でも議論する。技能実習の対象に加えた場合の受け入れ体制や、外国人介護福祉士、経済連携協定(EPA)で入国した介護福祉士候補生の活動に向けた環境の整備策などを詰めていく。

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