トップページ > 看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN) > 2013年9月 第153号

ヘッドライン ... このニュース記事は、EPA(経済連携協定)及び、外国人看護師・介護福祉士に関する全国ニュースをダイジェストでまとめたものです。

ケアポート板橋 EPA候補者受け入れ現場活性化 (2013/8/20 シルバー産業新聞)

経済連携協定(EPA)に基づく外国人の介護福祉士候補者受け入れ制度は、介護人材不足の解消策として期待される一方で、受け入れ事業者側の適切な教育管理体制が求められる。特別養護老人ホーム「ケアポート板橋」(東京都板橋区、不二健育会運営)は同制度開始の08年より教育体制を構築し、候補者の受け入れを続けてきた。独自の業務改善策を積極採用し、候補者の育成だけでなく既存職員の定着化にも好影響を与えている。

― 現場主体の教育とメンタルサポートを重視

ケアポート板橋を運営する不二健育会は介護人材の安定化と国際交流の重要性を提言しており、同制度がはじまる以前には都内日本語学校の留学生向けインターンシップなどを実施してきた。

EPA候補者は12年度までにインドネシア人2人、フィリピン人2人、計4人を受け入れ、3人が介護福祉士試験を受験し合格。うち1人は家庭の事情で帰国したが、11年度より就労・研修中の1人とあわせて、現在3人が同施設で働いている。

週5日間のシフトは現場仕事4日、勉強1日と明確に分類。人事企画室が現場職員の中から選任した現場担当・教育担当がそれぞれ管理を行う。

また、EPA管理者は住まいや生活面での問題に取り組む。「外国人就業者にとってホームシックは重要な問題」と同施設長の小清水一雄さんは話す。有給休暇を取得する1年〜1年半後のタイミングで帰国の機会を与えるなど、メンタル面にも配慮している。さらに、現場では候補者自身の強みを生かした業務改善を導入。「得意分野はストレスにならない」と小清水さんが話すように、得意のバリ舞踊を利用者へ披露する候補者や、英語教員の経験を生かし近くの保育園でボランティア学習を行う候補者など、施設に新たな付加価値をもたらしている。 小清水施設長は候補者について「介護に対する意識が高く、コミュニケーション能力も長けている。何より雰囲気が明るい」と評価。現場のチームワーク活性化につながっていると述べる。

― 現場参加型の目標・評価制度で職員定着率を大幅に改善

EPA候補者受け入れの開始当初、施設内では必要性を疑問視する声や現場の反発もあったという。

「短期的に見れば業務負担増や意思疎通の問題など、抵抗感があるのは当然」と小清水施設長。受け入れ体制と並行して施設全体の業務改善や人事制度の見直しに着手し、職員の意識改革をはかった。

2年前よりはじめた「月間MVP」は、受賞テーマを毎月設定し職員間投票を行う制度。「縁の下の力持ちで賞」や「介護ソフト使いこなしているで賞」などバラエティにあふれ、受賞者のネームプレートには星が1つ付与される。

また「名案プログラム」は業務改善内容と方法を自由投稿する取り組み。採用案は施設の掲示板に常時貼り出し、全職員が共有できるようになっている。

「職員が主体的にケアの現場をつくる意識が芽生え、競争原理がはたらいてきた」と小清水施設長は効果を語る。5〜6年前は24%だった離職率が現在は10%にまで改善し職員の定着化にも寄与。育休復帰率もほぼ100%を維持している。12年には「介護甲子園」でEPAへの取り組みを発表し最優秀賞を受賞した。「日々の忙しさに追われると業務が単調になる」と小清水施設長。施設内外で仕事が認められる場を提供することで自信とモチベーションを高め、それが個々、チーム間でつながることがケアの現場を活性化させると語った。

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【フィリピン】豪州への看護師派遣プログラム、労働省が始動 (2013/8/5 共同ニュースグループ)

労働雇用省はこのほど、オーストラリアにフィリピン人看護師および看護指導者を派遣するプログラムを始動した。

このプログラムは、同省傘下の専門職統制委員会(PRC)が高等教育委員会(CHED)の協力の下、オーストラリア・メルボルン近郊にあるモナシュ大学との提携を通じて実施する。国家看護師試験で実績を持つフィリピンの大学上位20校の中から、看護師および看護指導者を選出。プログラムの実施期間は12週間で、参加者はフィリピン国内で5週間のオンライン講習を受けた後、メルボルンで1週間の講義を受ける。この前期課程を通過した参加者は、メルボルンで6週間にわたり医療現場で実務に当たる。バルドス労働雇用相によると、第1陣として看護師100人、看護指導者30人を派遣する予定という。

同相は、「フィリピン人看護師および看護指導者の競争力の向上につながる」とコメントし、派遣プログラムの効果に期待を寄せている。

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在住外国人、もっと介護職に 浜松の支援団体が講座 (2013/8/5 静岡新聞)

浜松市などに住む外国人の就業支援に取り組んでいるグローバル人財サポート浜松(同市中区、堀永乃代表理事)が、外国人向け介護ヘルパー2級取得講座を開いている。高齢化社会を支える人材を広く育成することが狙い。堀さんは「EPA(経済連携協定)で来日した外国人は資格を取っても帰国してしまう人が多い。在住外国人をもっと介護現場で活用すべき」と訴えている。

受講生はフィリピンやマレーシアなどアジア系の外国人が中心。講座は3年目で、これまで23人が資格を取得し、うち10人が市内外の施設で働いている。明るい国民性でレクリエーションの盛り上げ役として活躍し、施設の雰囲気が明るくなったと評判だという。

講座は約3カ月間で130時間履修する。通信教育を中心に、8日間計48時間の座学と5日間の実習を含む。講師は天竜厚生会などの介護福祉士が務める。通訳は介さず、易しい日本語で専門用語をかみ砕いてじっくり理解を促していく。

フィリピン出身で日本に暮らして10年の袴田マリさん(30)=掛川市=は「お世話になった祖父母の面倒を見たくて勉強した」と受講の動機を話す。ペルー出身の日系四世ルーダス・リベロ・エドアルドさん(25)=浜松市中区=はリーマン・ショックで勤務先の会社が倒産して失業したことから、資格取得を考えたという。「我慢強く教えてもらえれば喜んで勉強する」と施設への就職を目指している。

堀さんは「多様な人材を育てなければ、これからの高齢化には対応できない」と指摘し、取り組みの意義を強調した。

― 県外施設も注目 課題は定着支援

グローバル人財サポートの教育手法は県外からも注目され、多くの見学者が訪れる。

京都府舞鶴市の介護老人福祉施設「ライフ・ステージ舞夢」の上野由香子施設長らは7月、見学に訪れた。同施設を運営する社会福祉法人は約10年前から外国人の就業支援、外国人ヘルパーの育成に取り組んできた。運営する11施設の職員87人のうち11人が外国人だが、仕事が長続きしない、休みがちなどの課題にぶつかっている。

上野さんは「外国人スタッフの利用者受けはいい。良さをどう生かすか、育成・支援体制を見直す必要がある」と説明する。堀さんからはマイノリティーとしての劣等感・孤立感を理解する必要性やモチベーションの高め方などを教わった。「とても参考になった。職場の意識を変えていきたい」と手応えを感じた様子だった。

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日越EPA候補者、受け入れ希望の応募殺到- 日本語試験の要件が影響か(2013/7/22 キャリアブレイン)

日本との経済連携協定(EPA)に基づき、来年夏に初来日するベトナム人の看護師と介護福祉士の候補者の受け入れを希望する医療機関や介護施設の数が129施設に上り、候補者150人を大幅に上回る304人の求人があったことが、キャリアブレインの取材で分かった。ベトナムとの協定では、日常会話をある程度理解できるレベルとなる日本語能力試験「N3」の合格が来日の要件となっており、施設側の期待の高さがうかがえる。

ベトナム人候補者の受け入れ事業は、昨年秋に開始。現在、看護師候補者25人と介護福祉士候補者125人が、首都ハノイで1年間の日本語研修を受けており、日本側は学費などの費用を負担している。

候補者の受け入れをあっせんする「国際厚生事業団」(JICWELS、東京)が6月11日から7月12日まで、受け入れを希望する医療機関や介護施設を募ったところ、看護師候補者は26施設、介護福祉士候補者では103施設から申し込みがあった。1施設当たりの求人数は2−5人と決まっている中、看護師候補者は59人、介護福祉士候補者では245人の応募があったという。

JICWELSの担当者は、「日本語試験の要件の受け止めがよかったことに加え、宗教的な側面も影響したようだ」と話す。

日本側が受け入れる候補者数は、インドネシアとフィリピンの場合、受け入れを希望する施設数を基に決めるが、ベトナムについては、日本語能力試験の合格が要件となっているため、予算などとの関係上、あらかじめ人数が定められている。N3の合格者数は来年2月に確定するが、最終的な候補者数は150人を下回る見込みだ。来日する候補者と施設側とのマッチングは、2月の初めから4月にかけて行われる。

候補者は来年6月にも来日するが、ベトナムの看護や福祉の事情に詳しいNPO法人「AHPネットワークス」の二文字屋修専務理事は、「日本語研修が終了後、来日までの約半年間は自宅学習が中心となり、その間の日本語能力の低下が懸念される。そのための研修体制を整備する必要がある」と話している。

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EPA看護師らへ「精神的な支援が大切」- 市民ボランティア団体(2013/7/22 キャリアブレイン)

EPA(経済連携協定)に伴う看護師候補者や介護福祉士候補者の受け入れ支援を行っている市民ボランティア団体「ガルーダ・サポーターズ」は21日、講演会「これまでとこれからの EPA看護師・介護福祉士の受け入れ」を開いた。会では、看護師試験に合格し、東京都内の病院で働いているインドネシアとフィリピンの看護師が登壇。現在の勤務状況を語った上で、「(EPAの枠組みで来日した看護師・介護福祉士候補者に対する)精神的な支援が大切」などと訴えた。

「(EPAの枠組みで来日した看護師・介護福祉士候補者に対する)精神的な支援が大切」などと訴えるデウィさんとエクセルシスさん(21日、東京都内)

インドネシア出身で、看護師試験後は東京都内の病院で勤務しているデウィ・セプティヤスリニさんは、来日してから看護師試験に合格するまでに苦労した点として、漢字の多い専門用語の読解や、勤務の疲れで帰宅後に勉強することが難しかった点などを挙げた。また、家族と離れ、友人や知人が少ない日本で生活すること自体が大変だったと語った上で、「EPAの枠組みで来日する人を精神的に支えることも大切」と述べた。

フィリピン出身で、看護師試験に合格した後、デウィさんと同じ病院で働くエクセルシス・ジョン・カドウンゴッグ・ボルボンさんは、専門用語が使われるカルテの内容を把握する際には、今でも日本人スタッフより時間がかかることなどを説明。この点について「日本人のスタッフも理解してほしい」と訴えた。また、休暇を取れる体制を整えることも重要と指摘した。

―「就学コース」の設置を提言―AHP事務長の二文字屋氏

会では、ベトナム人看護師養成支援事業などに携わっているNPO法人「AHPネットワークス」の二文字屋修事務長が、来年、初来日するベトナム人の看護師と介護福祉士の候補者の受け入れについて講演した。二文字屋事務長は、現在、ベトナムの首都・ハノイで25人の看護師候補者と125人の介護福祉士候補者が日本語研修に取り組んでいることなどを紹介。一方、過去に日本で介護福祉士の資格を取得したベトナム人は、EPAの枠組みを使って再来日することはできない点や、ベトナムで日本語教育を終えた後、来日するまで5か月から半年のブランクがある点などを問題点として挙げた。

また、EPAの枠組みによる看護師・介護福祉士候補者の受け入れについて、他国からの評価は低いとした上で、「民間の視点から行政を評価する必要があるのではないか」と提案。特に候補者を受け入れる日本側の施設の約7割が、その指導に当たる人材確保に苦しんでいる点を挙げ、候補者が病院や施設ではなく専門学校などの養成施設に就学する「就学コース」を改めて設置する必要があると訴えた。

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