トップページ > 看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN) > 2010年11月 第119号

ヘッドライン ... このニュース記事は、EPA(経済連携協定)及び、外国人看護師・介護福祉士に関する全国ニュースをダイジェストでまとめたものです。

セコム、医療ツアー参入 新興国富裕層に検診・治療(2010/10/14 日本経済新聞)

警備大手のセコムは新興国の富裕層を日本に呼んで健康診断などのサービスを提供する医療ツーリズム事業に参入する。米有力病院と提携し、2013年の受け入れを目指す。会員制リゾート運営のリゾートトラストはJTBと組んで参入する。企業の参入で受け入れ態勢が整えば、日本でも医療ツーリズムが広がる可能性がある。

セコムは今年度中にも心臓病治療などの世界的な権威で、世界80カ国から医療旅行客を受け入れる米クリーブランド・クリニック(オハイオ州)と提携する。

セコムは建物・土地の保有や経営コンサルティングを通じて17の病院運営に間接的に参画している。これらの病院の医師や職員をクリーブランドに派遣し、海外の患者を受け入れる際のチーム医療などのノウハウを習得させる。海外の富裕層との接し方のほか、ビザや保険などの手続き代行、検診や治療内容などについても学ぶ。

千葉県松戸市の病院が富裕層向けの病棟を建設し、13年から受け入れを始める。

会員制リゾートを運営するリゾートトラストはJTBと組んで医療ツーリズムに参入する。10月にもJTBが中国やロシアの提携旅行会社を通じて利用者の募集を始める。リゾートトラストが経営コンサルティングを手掛ける医療機関で富裕層向けの検査サービスを提供する。

世界の医療旅行者は約600万人。タイなどは年間100万人以上を受け入れるが、日本は1万人以下にとどまる。政府は医療・福祉産業の育成を揚げ、医療ツーリズムの普及をめざしている。

▼医療ツーリズム 海外から手術や検診などの医療サービスを受けるために訪れる「医療旅行者」を受け入れる事業。最先端の医療技術のほか滞在施設などサービス水準の高さが求められる。2008年は全体の半分に当たる約300万人をタイ、シンガポールなどアジア諸国が受け入れた。

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医療ツアー 体制整備、遅れる日本 情報開示も普及の課題に (2010/10/14 日本経済新聞)

セコムなど民間企業が医療ツーリズムに参入することで、検査設備や宿泊施設といったインフラ整備が進み、産業としての医療ツーリズムが日本に根付く可能性がある。政府で検討されている医療滞在ビザの導入など環境が整えば「2020年には市場は5500億円規模になる」(日本政策投資銀行)との見方もある。

アジア各国では需要拡大を見込んで官民をあげた設備投資が加速している。タイやシンガポールが利用者争奪を競っている。韓国は済洲島に4000億円を投じて拠点を作る計画があり、ドバイでも大規模な開発が進んでいる。

日本の人口1人当たりのコンピューター断層撮影装置(CT)設置台数は米国の約3倍で、潜在的に医療旅行者を受け入れる余地は大きい。だが現在、日本で医療ツーリズムを本格的に手がけているのは千葉県鴨川市の亀田総合病院などごく一部。同病院は最新設備を備えた上で、専門職員を置き英語や中国語での受け入れ態勢を整えている。

医療ツーリズムは原則として医療保険の対象外で受診料を自己負担するため、日本では「富裕層を優遇し、医療機会の平等を損なう」とする医師会などの反発がある。加えて制度上企業の医療事業への直接参入が認められていないため、医療ツーリズムに欠かせないサービス体制の整備が遅れている。

病院の情報開示も課題となる。海外の医療旅行者は財務状況なども加味して受診先を決めるため、設備投資の余力がない病院は敬遠される。

医療ツーリズムへの参入に合わせ、セコムが提携する17の病院は、今年度から順次、病院の国際的な評価規格である国際病院評価機構(JCI)の認証取得をめざす。診療科や手術ごとの実績、死亡・再入院率、企業に近い形の財務諸表も公表し、経営の健全性を明らかにしていく。

医療ツーリズムの普及をきっかけに情報開示が進めば、日本の医療サービス全体の底上げにつながる可能性もある。

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「経済回廊構想」で合意 日本・インドネシア産業振興など(2010/10/15 日本経済新聞)

日本とインドネシア両政府は14日、都内で閣僚級経済協議を開き、インドネシアのインフラ整備と産業振興を総合的に進める「インドネシア経済回廊構想」(IEDC)での協力や経済連携協定(EPA)の制度充実などで合意した。

同協議には日本側から前原誠司外相、大畠章宏経済産業相らが、インドネシア側からはハッタ経済担当調整相、マリ貿易相らが出席した。両政府から複数の閣僚級が出席する経済協議は初めて。

IEDCは「東スマトラ−北西ジャワ回廊」など計6回廊をつくり、それぞれで重点産業の振興とインフラ整備を進める。閣僚級協議では、日本が提案する「首都圏投資促進特別地域」(MPA)開発構想の枠組みを構築することでも合意した。MPAでは新たな港湾建設や工業団地の物流・通信機能の改善、大規模都市交通の整備を進める見通しだ。

EPAではインドネシアの看護師・介護福祉士の候補者受け入れ制度について現地での日本語教育を充実させ、日本の国家試験での合格率を上昇させることを大枠で合意した。エネルギー分野では温暖化ガス削減に関する2国間の枠組み構築に向けた協力で一致した。

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訪問介護 定額で24時間  厚労省検討 利用者の負担増抑制 (2010/10/17 日本経済新聞)

厚生労働省は2012年度の介護保険制度改革で、定額負担で利用できる24時間の訪問介護サービスを導入する検討に入った。定額を支払えば自宅で複数の介護サービスを一定量受けられる仕組み。利用した分だけコストがかかる現行の制度に比べて、使いすぎによる負担増を防げる。事業者にとっても収入安定につながる。厚労省は定額負担の導入で訪問介護サービスへの新規参入を促し、高齢者の在宅介護を支援する考えだ。

「事業者の収入も安定」
24時間の訪問サービスについては、有識者検討会が近く制度の方向性を盛り込んだ中間報告をまとめる。これを受け、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)で一定のサービスを定額負担で24時間利用できる「包括定額方式」の検討に着手する。

現行制度の訪問サービスは使った分だけ費用がかかる「出来高払い」。深夜にオムツ交換などを依頼して随時訪問サービスを受ければ1回あたり自己負担が580円程度、食事介助など昼間の定期訪問(30分〜1時間)なら400円程度がかかる。利用の頻度によって負担が増える。

新しい仕組みでは、定額を負担すれば深夜・早朝を含めて必要なときに必要なサービスを受けられる。利用者は費用を気にせずに食事や排せつの介助、深夜のオムツ交換、水分補給といった介護サービスを使えるようになる。利用できるサービスの内容や回数など詳細は今後詰める。定額払いと出来高払いを組み合わせる方式なども検討する。

現行でも24時間の訪問サービスは可能だが、事業者にとっては深夜や早朝などにも介護職員を配置する必要があり、採算を確保するのは難しい。全国には約2万6000の訪問介護事業所がある一方で、深夜・早朝に通報により随時サービスを提供できる事業所は100程度にすぎない。

厚労省は定額負担の導入で介護サービスを提供する事業者の拡大を狙う。定額負担なら一定の収入が入るため、事業者からは「経営も安定しやすい」との声が出ていた。ただ定額の24時間サービスは現行に比べ国などの負担が増える可能性があり、定額の水準を巡る調整が必要になりそうだ。

海外ではデンマークが24時間巡回型の訪問サービスを実施している。昼間の食事介助などのほか深夜は医療を中心にサービスを提供している。

▼訪問介護 介護職員が高齢者の自宅を訪れ、食事や排せつの介助などをする仕組み。介護サービスは施設と在宅の両方があるが、自宅で暮らせる在宅介護を希望する高齢者が多い。在宅の拡充には施設と同様に24時間・365日で必要なサービスを提供できる訪問介護の充実が欠かせない。

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介護士試験 外国人に配慮 厚労省 来年から先行実施 漢字に振り仮名 病名は英語併記 (2010/10/17 日本経済新聞)

厚生労働省は16日までに、介護福祉士国家試験を受けるインドネシアなどからの外国人に配慮し、分かりやすい表現への言い換えや病名への英語併記などの見直しを、来年1月実施の試験から導入すると発表した。

経済連携協定(EPA)に基づいて来日した介護福祉士候補者の受験は2012年1月以降だが、厚労省は「試験問題の表現がどのように変わったかを先に示せば、試験対策に役立つ」として先行実施を決めた。

専門用語では「麻痺(まひ)」のような難しい漢字には振り仮名を付ける。一般的な表現でも、例えば「光源を設ける」を「照明を設ける」と言い換え、介護現場で職員の意思疎通に影響を与えない範囲で分かりやすい表現に改める。

また、英語に慣れている候補者に配慮し、「肺結核」など病名と外国人名は英語を併記する。

EPAの看護師候補者向けには、来年2月の試験から同様に見直すことが既に決まっている。

EPAではインドネシア、フィリピン両国から千人以上の候補者が来日。今年2月の看護師試験で初の合格者が生まれたが、合格率はわずか1%だった。介護福祉士試験も合格率が日本人でも50%前後にとどまることから、両国政府が配慮を求めていた。

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介護福祉士国試の受験機会拡大を―EPA候補者が訴え(2010/10/22 キャリアブレイン)

「第67回全国老人福祉施設大会」(全国老人福祉施設協議会主催)は最終日の10月22日、EPA(経済連携協定)に基づき来日している外国人介護福祉士候補者に関するシンポジウム「アジアの人たちとの共同介護」を開いた。シンポジストとして登壇した介護福祉士候補者からは、国家試験の受験機会拡大などを求める声が上がった。

外国人介護福祉士候補者の国試受験機会は1回。不合格となった場合は母国に帰国することになる。

この問題について、東京都の特別養護老人ホーム・ケアポート板橋で勤務するメイダ・ハンダジャニ氏は、受験機会が3回ある看護師国試とのアンバランスを指摘したほか、徳島県の介護老人保健施設・ジャンボ緑風会で勤務するワヒューディン氏は、「(不合格になって)インドネシアに帰国すると、勉強する環境はない。日本に残ってチャレンジできる環境が欲しい」と述べ、介護福祉士候補者の受験機会拡大を訴えた。

これに対し、中村博彦・自民党参院議員は「人道的に考えて、受験のチャンスが2、3度あるというのは常識だ」と賛意を表明。その上で、昨年度のEPAに基づく外国人看護師候補者の国試合格者が3人だったことに関連して、「合格者が1人、2人、3人という世界では、日本の外交が笑われる」と述べ、介護福祉士候補者の合格率は70−80%を目指すべきとの考えを示した。

また、外国人労働者の受け入れの在り方についても議論された。中村氏は、少子化に伴う生産年齢人口の減少や、介護に必要な労働力の増加などを挙げ、「介護の質と量を担保させるためには、アジアの介護人材にお願いするしかない」と指摘。その上で、日本経済を活性化させるため、介護に限らずいずれの業界でも「『労働開国』『人材開国』は避けて通れない」と述べた。また、日本語教育に携わる財団法人海外技術者研修協会理事の春原憲一郎氏は、「日本の制度は、まだ『日本人仕様』になっている」とし、諸制度を外国に開かれたものにすべきと強調。国を挙げて言語や文化の普及を目指す諸外国の例を紹介し、「世界に開かれた国、地域、企業、言葉(を実現するための取り組み)は待ったなし」と訴えた。

■介護を「人がうらやむ職に」―大会宣言を採択
この日の閉会セレモニーでは、当面の目標として、▽特養20万床の緊急整備を推進する▽地域の状況や利用者ニーズに即した特養整備の弾力化を目指す▽介護職の専門的・社会的地位の向上と処遇改善の推進で、介護職を人がうらやむ職業にする―などを掲げた大会宣言を採択し、閉幕した。

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福祉の求人倍率続落 人材センター 4〜6月は0.79倍 (2010/10/25 福祉新聞)

全国社会福祉協議会・中央福祉人材センターが5日に発表した「福祉人材の求人求職動向」で、2010年4〜6月の福祉人材の平均有効求人倍率が0.79倍と続落したことが分かった。介護職の求人倍率も1割を切った。報告は各都道府県の福祉人材センター・バンクの介護職や相談員、看護職、保育士などの職業紹介状況をまとめたもの。同センターの発表によると、4〜6月の求人倍率は前年同期より0.23ポイント減の0.79倍。有効求人が2万3389人と前年よりも3675人減少したのに対して、有効求職者が2万9517人と3151人増加した。

この1年を3カ月単位で見ると、09年7〜9月が1.07倍、10〜12月が0.91倍、10年1〜3月が0.88倍と下落傾向が続いている。

職種別の求人倍率では、介護職が0.73倍と1倍を切った。そのほか、相談員などが0.30倍、介護支援専門員が0.47倍、ホームヘルパーが0.74倍、保育士が0.53倍だった。

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看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN)2017年 1月〜11月号

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